ハワイ・オアフ島をリーズナブルかつ自由に行き来できる最高の移動手段が、地元の路線バス「ザ・バス(TheBus)」です。ワイキキ周辺の観光はもちろん、カイルアやハレイワといった郊外へのアクセスにも大変重宝します。
しかし、「海外の路線バスは乗り方が難しそう」「運賃の支払いやおつりの仕組みはどうなっているの?」「乗り遅れたり道に迷ったりしないか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。
ハワイは日本との時差がマイナス19時間(日本の正午がハワイの前日17時)あり、フライト時間も行きは約7時間、帰りは偏西風の影響で約8〜9時間かかります。長旅の疲れがある中で現地での移動に悩むのは避けたいものです。この記事では、ハワイ取材を重ねてきた旅行ライターが、ザ・バスの料金システム、ICカード「HOLOカード」の使い方、乗降ステップ、便利な路線検索アプリまで分かりやすく解説します。事前にしっかり準備して、ハワイでのバス移動を完璧にマスターしましょう!
1. ザ・バスの料金システムと必須アイテム「HOLOカード」
ザ・バスをスムーズに乗りこなすために、まずは運賃の仕組みと支払い方法を押さえておきましょう。
ザ・バスの運賃(料金)目安
ザ・バスの運賃は、どこまで乗っても一律料金のシンプルなシステムです。大人の1回乗車運賃は3ドル程度、子ども(6〜17歳)は1.50ドル程度となっています。(※5歳以下のお子様は保護者の膝上に座る場合、大人1名につき1名まで無料です。)
以前は紙の乗換券(トランスファーチケット)がありましたが、現在は廃止されています。最新の運賃設定や割引条件については変動する可能性があるため、訪問前に必ずザ・バス公式サイトで最新情報を確認してください。
現金支払いの注意点と「HOLOカード」の必要性
運賃は現金で支払うことも可能ですが、「おつりが出ない」という大きな注意点があります。例えば3ドル程度の運賃に対して5ドル札を入れても、2ドルのお釣りは返ってきません。チップ用に1ドル札などの少額紙幣を常備している場合でも、毎回ピッタリの現金を用意するのは非常に手間がかかります。
そこでおすすめなのが、ハワイの交通系ICカード「HOLOカード(ホロカード)」です。日本のSuicaやPASMOのような電子マネーカードで、あらかじめチャージしておくことでタッチ精算ができます。
HOLOカードのメリットと「1日上限料金(デイリーキャップ)」
HOLOカードを利用する最大のメリットは、デイリーキャップ(1日上限額)制度が適用されることです。1日のうちに何度バスに乗っても、上限金額(大人7.50ドル程度)に達すると、それ以降の乗車は自動的に無料(カウントストップ)になります。
つまり、1日に3回以上バスに乗る予定があるなら、HOLOカードを使えば自動的に1日乗り放題パスと同じようになり、非常にお得です。
HOLOカードの購入場所とチャージ方法
HOLOカードの発行手数料は2ドル程度です。購入およびチャージは、ワイキキ周辺の主要な場所で手軽に行えます。
- 主な購入場所:ワイキキ市内の「ABCストア」、サークルK、セブンイレブン、フードランドなど
- チャージ(リロード)方法:取扱店舗のレジで現金またはクレジットカードを渡してチャージを伝えるか、HOLOカードの公式サイトにカード情報を登録してオンラインでチャージできます。
現地での買い物やレストランではクレジットカード決済が主流ですが、HOLOカードの初回購入や万が一のチップ支払いに備えて、1ドル〜5ドル札などの少額の米ドル現金も少し持っておくと安心です。(※ハワイのレストランでは会計の18〜20%程度のチップが目安ですが、最近はサービス料があらかじめ含まれている店舗も増えています。)
2. ザ・バスの具体的な乗り方・降り方 4つのステップ
ここからは、実際にバスに乗車してから降りるまでの具体的な手順を解説します。
ステップ1:バス停を探して待つ
ザ・バスのバス停には、黄色地に黒文字でバスのイラストと「TheBus」ロゴ、バス停番号(4桁または5桁のStop ID)が書かれた標識が立っています。
同じ路線でも行きと帰りで道路の反対側にバス停がありますので、目的地方面に向かう路線番号(ルート番号)が標識に記載されているか確認して待ちましょう。
ステップ2:前ドアから乗車し、運賃を支払う
バスが近づいてきたら、自分が乗りたい路線番号が車体正面の電光掲示板に表示されているか確認します。乗車は「前ドア」からです。
- HOLOカードの場合:運滅口の横にあるカードリーダーにカードを「ピッ」と音がするまでタッチします。画面に残高が表示されます。
- 現金の場合:運転席横の料金箱にピッタリの金額を投入します。運転手はお釣りを出せませんのでご注意ください。
ステップ3:車内でのマナーと過ごし方
乗車したら空いている席に座ります。車内前方の座席は高齢者や障害をお持ちの方のための「優先席(Courtesy Seating)」となっていますので、譲り合いの心を持ちましょう。
ハワイの年間平均気温は温暖で過ごしやすいですが、ザ・バスの車内は冷房が非常に強力に効いていることが多いです。朝晩や屋内・車内の冷え込みに備えて、薄手のカーディガンやパーカーなど羽織るものをバッグに入れて持ち歩くのがハワイ旅行の鉄則です。
なお、車内での飲食や喫煙、大きな音で音楽を流す行為は禁止されています。
ステップ4:降車合図をして後ろドアから降りる
目的地の案内アナウンスや車内前方の掲示板に次のバス停が表示されたら、窓際に張り巡らされている「金属のワイヤー(紐)」を下に引っ張るか、手すりにある「STOPボタン」を押します。車内に「BUS STOPPING(停車します)」というチャイム音が響き、降車予約が完了します。
バスが完全に停車したら、「後ろドア」から降車します。後ろドアは自動で開かない場合があるため、ドアの取っ手や緑色のライトが点灯している部分を軽く押して外に出ましょう。降りる際に「Mahalo!(マハロ=ありがとう)」と運転手に声をかけると、爽やかなハワイの風習を感じられますよ。
3. 乗り遅れ・迷子を防ぐ!便利アプリ「DaBus2」&Googleマップ活用術
海外でのバス移動で最も不安なのが「今どこにいるのか」「あと何分でバスが来るのか」という点です。オアフ島観光では、2つのアプリを組み合わせることで劇的に移動が快適になります。
1. Googleマップ(ルート検索に最適)
最も手軽で頼りになるのが「Googleマップ」です。目的地を入力して経路検索で「公共交通機関(バスアイコン)」を選択するだけで、乗るべきバスの路線番号、乗車するバス停の位置、下車するバス停の名称、所要時間がすべて一目でわかります。GPS機能で現在地をリアルタイム確認しながら乗車できるため、降り損ねる心配がありません。
2. DaBus2(ザ・バス公式リアルタイム運行アプリ)
ザ・バス専用アプリ「DaBus2」をスマートフォンにダウンロードしておくとさらに便利です。
- バス停番号(Stop ID)検索:バス停の標識に書かれている番号を入力すると、そのバス停に次に来るバスのリアルタイムの到着予想時間が分かります。
- リアルタイムGPS追跡:ハワイのバスは道路状況によって遅延することがありますが、アプリ上でバスの現在地がマップ表示されるため、「あと何分で届くか」が正確に把握できます。
移動手段の使い分けもポイント
ワイキキ周辺やアラモアナ、カイルアなどの主要観光地はザ・バスで快適に回れますが、ノースショア(ハレイワ)やコオリナ地区などの遠方へ行く場合は、バスの乗り継ぎで片道2時間以上かかることもあります。
オアフ島の移動手段には、ザ・バスのほかにレンタカー、シェアサイクル(Biki)、UberやLyftといった配車アプリ、各種オプショナルツアーなどがあります。限られた旅行時間を有効に使うためにも、行先や目的に応じてレンタカーやツアーを併用するのも賢い選択です。
4. ザ・バス利用時に知っておくべき注意点とトラブル対策
日本とは異なるローカルルールもありますので、乗車前に以下のポイントを確認しておきましょう。
大きなスーツケースの持ち込みは不可
ザ・バスには、「自分の膝の上に乗らない大きさの荷物」は持ち込めないという厳格なルールがあります。スーツケースや巨大なゴルフバッグ、サーフボードなどは持ち込めません。
そのため、ダニエル・K・イノウエ国際空港(ホノフル空港)からワイキキ市内のホテルへの移動で、大きなスーツケースを持っている場合はザ・バスを利用できません。空港からの移動には、エアポートシャトルバス、Uber/Lyft、タクシー、レンタカー等を手配しましょう。
日焼け止めやハワイ独自の環境ルール
バス停で待つ間はハワイの強い日差しを浴びることになります。日焼け対策は必須ですが、ハワイ州ではサンゴ礁などの海洋資源を保護するため、有害な化学物質(オキシベンゾンやオクチノキサートなど)を含む日焼け止めの販売・流通が法律で禁止されています。日本から持参する際も、成分に配慮された「リーフセーフ(Reef-Safe)」製品を選ぶか、現地のABCストア等で購入するのがおすすめです。
夜間の利用や防犯について
ワイキキ中心部のメインストリート(カラカウア通りやクヒオ通り)周辺は夜間も人通りが多いですが、郊外や深夜帯のバス利用には注意が必要です。夜間に一人でバスを待つのは避け、照明が明るい場所で待機するなど防犯意識を持ちましょう。
5. 【一覧表】ザ・バス利用の要点&ハワイ旅行準備チェックリスト
ザ・バスの利用ポイントと、ハワイ渡航に必要な基礎知識をわかりやすく表とリストにまとめました。
| 項目 | ザ・バスの仕様・ルール | 旅行者の対策・アドバイス |
|---|---|---|
| 運賃支払い | 1回約3ドル程度(お釣り不可) | HOLOカードを購入してチャージして利用する |
| 乗降方法 | 前ドアから乗車 / 後ろドアから下車 | 乗車時にHOLOカードをタッチ。降車時は紐を引く |
| 荷物制限 | 膝の上に乗るサイズのみ持ち込み可 | 空港〜ホテル間のスーツケース移動には利用不可 |
| 車内環境 | 冷房が非常に強い | 長袖の羽織るもの(カーディガン等)を常備する |
| 路線・時刻検索 | 時刻表通りに来ない場合あり | Googleマップと「DaBus2」アプリを併用する |
ハワイ旅行前の準備チェックリスト
- ESTA(電子渡航認証)の申請:米国入国にはESTAの事前取得が必須です。制度や手続き面は変更されることがあるため、必ず渡航前に外務省や大使館の最新情報を確認してください。
- スマートフォンの通信環境確保:バスアプリやGoogleマップを使用するため、ポケットWi-FiやeSIMの設定をしておきましょう。
- 少額紙幣の準備:カード決済メインでも、HOLOカード購入時やチップ(レストランで18〜20%程度が目安)用に1ドル・5ドル札があると安心です。
- 羽織るものの準備:バス車内やショッピングモール、レストランは冷房が強いため、長袖シャツやパーカーを用意しましょう。
- リーフセーフ日焼け止め:ハワイの環境基準に適合した日焼け止めを準備または現地調達しましょう。
6. ザ・バスに関するよくある質問(FAQ)
日本人旅行者が現地で困りやすい疑問にQ&A形式でお答えします。
Q1. HOLOカードはどこで残高確認や追加チャージができますか?
A. ABCストアなどの取扱店レジで店員さんに頼むと、現金またはクレジットカードでチャージ(リロード)してもらえます。また、HOLOカードの公式サイト(holo card.com)にカード裏面の番号を登録しておけば、スマートフォンからいつでも残高確認やクレジットカードでのチャージが可能です。
Q2. ザ・バスでノースショア(ハレイワ)まで行けますか?
A. 行くことは可能です。アラモアナ・センターなどから52番バスなどに乗車するとハレイワ方面へアクセスできます。ただし、片道1時間半〜2時間程度かかり、本数も限られます。時間を効率的に使ってノースショアやコオリナなどを観光したい場合は、レンタカーの利用や現地オプショナルツアーへの参加も併せて検討すると良いでしょう。
Q3. バスの中でフリーWi-Fiは使えますか?
A. ザ・バスの車内には原則としてフリーWi-Fiの設備はありません。バス停の検索や「DaBus2」アプリでのリアルタイム追跡、降車位置の確認にはインターネット通信が必要ですので、日本出発前にモバイルWi-Fiルーターのレンタルや海外用eSIM/SIMカードの手配を行っておくことを強くおすすめします。
Q4. 雨が降ってきた場合、バスの運行に影響はありますか?
A. ハワイには雨季(11〜3月)と乾季(4〜10月)がありますが、年間を通じて「スコール(通り雨)」が多く発生します。ハワイの雨は数分〜数十分程度でサッと止むことがほとんどのため、バスが大幅に運休することは滅多にありません。雨宿り感覚でバスを待つか、折りたたみ傘を1本バッグに入れておくと安心です。
7. まとめ:ザ・バスを使いこなしてハワイ旅をもっと自由に!
ハワイの路線バス「ザ・バス」は、コツさえ掴めば日本人旅行者にとって非常に頼もしく、経済的な移動手段になります。
乗車準備として、まずは渡航後すぐに「HOLOカード」を手に入れ、スマホに「DaBus2」と「Googleマップ」を準備しましょう。膝の上に乗らない大きな荷物は持ち込めない点や、車内の強い冷房対策(羽織るものの準備)だけ気をつければ、オアフ島内のさまざまなスポットへ気軽に足を延ばすことができます。
渡航前には入国に必要なESTAの取得(※外務省や大使館の最新情報を要確認)を忘れずに行い、通信環境や少額紙幣の準備を整えておきましょう。ザ・バスを上手に乗りこなして、風を感じる素晴らしいハワイ旅行を楽しんできてくださいね! Mahalo!
渡航前の最新情報はこちら
航空券やホテルの料金、入国に必要な手続き(ESTAなど)は年々変わります。出発前に必ず公式の情報をご確認ください。
